「雪希?」
紀子さんが雪希の名前を呼ぶと、口が微かに開き今にも消えてしまいそうな声で確かに言った。
「か…さん」
───母さん
雪希はそう口にすると、ゆっくりと目を開ける。
「…母さん、ここ、どこ…」
久しぶりに聞いた雪希の声に、紀子さんは子供のように泣いた。
「せっきー!私の事分かる?菜穂だよ!せっき!」
「……うるせぇ」
「せっきー!!!」
菜穂は泣いているのか笑っているのか分からない入り交じった顔で紀子さんの手を取り喜ぶ。
紀子さんが雪希の名前を呼ぶと、口が微かに開き今にも消えてしまいそうな声で確かに言った。
「か…さん」
───母さん
雪希はそう口にすると、ゆっくりと目を開ける。
「…母さん、ここ、どこ…」
久しぶりに聞いた雪希の声に、紀子さんは子供のように泣いた。
「せっきー!私の事分かる?菜穂だよ!せっき!」
「……うるせぇ」
「せっきー!!!」
菜穂は泣いているのか笑っているのか分からない入り交じった顔で紀子さんの手を取り喜ぶ。


