再び、光が差す-again-〈下〉

「美月のあの日の言葉は、今もずっと消えない。
でも間違えていたことを認めたくなくて、綺月をまた同じように傷つけた。
あなた達に会わなかったら到底気付けなかった」


母の隠している手の隙間から涙が光って見えた。


「美月を縛った18年間は、間違っていたの。
だからもう忘れて、お母さんのことも忘れて、自由に生きて。美月だけの人生を生きて」


"私だけが間違っていた"

母は前に私にもそう言った。

本当にそうだろうか…と、今になって思い返す。


「ごめんなさいっ…」


私の腑に落ちない言葉が引っかかっているにも関わらず、母はこの日初めて、私達に謝った。

身体の奥底から絞り出すような声に、胸が締めつけられる思いだった。


「本当にごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」


何度も謝る母の姿を見ながら、目一杯溜めた涙が一瞬の瞬き一つで、頬を伝うこと無く雨のように落ちた。

なぜか私はこの時、母には謝って欲しくないと思った。

何度も謝罪をされても許せないからとかでは無い。

ただ、間違いを認めたとしても、母には謝って欲しくなかったんだ。