再び、光が差す-again-〈下〉

それと同時に、母がリビングから顔を出した。

約3年ぶりの対面に、お姉ちゃんが身体を強ばらせて固まる。

だが、隣にいた聡さんが冷たくなったお姉ちゃんの手を握って、母に向かって一礼する。

それに釣られるようにお姉ちゃんも母に小さく頭を下げた。


「…暑いでしょ、早く中に入りなさい」


母はお姉ちゃんを見ても表情一つ変えずにいつもの強い顔で言うと、そそくさとリビングに戻って行った。

相変わらずブレないなぁ、と私は母の立ち振る舞いに少し感心する。

私は2人にスリッパを差し出すと、リビングに足を踏み入れる。


「…変わらないね」


必要最低限しか置いてないスッキリとしたリビングも、家具の配置も、カーテンの色も、何一つ変わっていない。

それにお姉ちゃんはついつい本音が漏れた。


「お姉ちゃん座って、聡さんも」


私は椅子に座るよう促すと、2人は頷いて腰を下ろした。

母はキッチンでお茶を入れていて、その手がどこかぎこちなかった。