再び、光が差す-again-〈下〉

【カオルside】





その頃、カオルは美月の問題集をパラパラと漁りながら、難しい数式に毒でも飲んだような苦しい顔をする。


「お前さ、いつから嫉妬丸出しの執着強い男になったわけ?」


海斗はふかふかなベットに腰を下ろしながら、小馬鹿にするように聞いてくる。


「お前こそ、なんで綺月の家なんだよ」


カオルはその質問には答えずに、更に質問で返す。


「お前も聞いてただろ、泊めてやるって言われたから来たんだよ」

「快く泊めてくれる女なんて山ほどいるだろうが」


真っ直ぐな目でそう問うと、バツが悪そうに海斗は目を逸らす。


「…求めてくるものに、応えられなくなったんだよ」


逃げられないと悟ったのか海斗は小さくそう答えた。


「お前こそ、いつからそんな顔するようになったんだよ」

「…は?」

「…ったく、仕方ねぇから俺も一緒にお前と向き合ってやるよ」


海斗の気持ちを汲んで、俺はニタニタと自分でも気味悪いと思う笑みを浮かべながら床に大の字で寝そべる。

人の家で早々に寛ぐなよと、寛ぎすぎている海斗は自分のことを棚に上げて呆れ顔をする。