再び、光が差す-again-〈下〉

「俺は、綺月が攫われた時自分のせいだと思ったんだ。中途半端に杏樹のこと考えてて、一番大事にしたいものが何か考えることもしなかった」


今までの自分を悔いていたと言っていたカオルは、多分この事をずっと考えていたのだろうと思った。


「綺月は、すぐに雪希やみんなの方が大事だって言っただろ?だけど俺は決めれなかった。
ずっと逃げ続けてたから」


両親の死から逃げて、奈都から逃げて、杏樹から逃げて、自分の気持ちからも逃げ続けてきたカオル。

そのツケが今回ってきたのだと、カオルはずっと後悔していたのか唇を噛む。


「綺月に出会って、一つ一つ向き合っていく中で俺がどれだけ逃げてきたのかが分かった」


カオルの言葉が弱々しく消えていく。


「自信が無いんだ、俺はこれから先大事なものを大事にしていけるのか自信が無い」


両親の死を自分のせいだと、ひたすら自分を責め続けてきたことが今もまだカオルの足枷になっていた。

私はギュッとスカートを強く握る。

そんな事ないと強く言いたいけど、今はカオルの話を聞くのが先だと我慢する。