再び、光が差す-again-〈下〉

「お前は、カオルには勿体ないくらい良い女だな」


いつしか一喜さんにも言われた言葉と全く同じことを杏樹にも言われる。


「おい、やめろよ。人の女口説くな」


杏樹の発言にもちろんカオルが黙っているわけもなく、少し喧嘩腰で反論する。


「よく似てるな美月にも、ミナトにも」

「私、お姉ちゃんやミナトさんみたいに良い人じゃないですよ」


昔の自分は、自分のことが大嫌いだった。

お姉ちゃんみたいに誰かのことを気にかける行為を無駄だと思っていたし、自分のことを心配してくれる菜穂のことも散々傷つけた。

Againのことも罵ったし、カオルのことも最初見た目だけで判断して嫌った。


「もしこんな自分が良い女だと言うなら、カオルが私を良い女にしたんです」


元を辿れば、カオルが言った言葉が私に自由をくれた。

私が変わるきっかけをくれた。