再び、光が差す-again-〈下〉

『もういい加減戻って来い』


差し出された手に、杏樹は今までの自分を悔いた。

決してこの手を握り返せる立場では無いと分かっているけど、許されるならまた楽しかったあの日に戻りたい。

気付くと、杏樹の殺意は消え、ただ心の中で膝を抱え蹲っているもう一人の自分がいた。

ミナトが死んだ悲しみは決して消えることは無いけど、でもミナトがくれた仲間には会いたかった。

聡が差し出した手が、真っ暗闇から微かに照らす一筋の光に見えた。

この瞬間、再び光が差したように感じた。

ミナトと出会ったあの日のような光だった。