再び、光が差す-again-〈下〉

「お前耳開けてなかっただろ。
まさかこのために開けたのか?」

「美月に開けてもらった」

「殴られる方が痛ぇはずなのに、コイツ耳開ける時ちょービビってたぞ」

「余計なこと言うなよ、一喜!」

「待って動画撮っといたんだわ、まだあるかな」

「おいバカお前!消せつっただろ、いつまで残してんだよ!」


杏樹が帰ってきたことが嬉しいのか、滅多に騒いだりしない聡さんと一喜さんがはしゃいでいた。

そんな二人の喧嘩をカオルと海斗が止め、雪希と幸人は近くにある物が壊れないようにすかさず退かしていた。

楽しそうに騒いでいるみんなを見て、懐かしむように杏樹は思わず笑みを零す。

ここに来てやっとちゃんと笑った杏樹に、みんなが一斉に杏樹の方を見る。


「ありがとな、こんな俺の事まだ仲間だと思ってくれて」

「なに辛気臭ぇこと言ってんだ」


聡さんは杏樹の頭をわしゃわしゃと撫でくりまわす。


「あの時、ちゃんと聞けなかったから今度はちゃんと聞く。
だから、お前の話聞かせてくれ」


聡さんの優しい言葉に、杏樹はゆっくりと頷いた。

みんな杏樹の話を聞こうと空いている席に各々座った。

杏樹は一呼吸置くと、初めて聞く私と菜穂にも分かるようにミナトと出会った日から話し始めた。