再び、光が差す-again-〈下〉

物凄く腹を立てているのが分かるほどの鬼のような形相で、杏樹の襟元を乱暴に掴む。


「ここまで来たぞ、殺るか?」

「聡さん、違うの!
杏樹は聡さんと喧嘩するつもりは最初から無いの!」

「あ?」


鬼のような顔のまま私に視線を向ける。

私に怒っている訳では無いと分かっているのに、あまりの怖さに若干顔が引き攣る。


「誰だそいつ」


聡さんは私の近くで横たわる知らない男に視線を向ける。


「こいつが、ミナトを殺した」


杏樹の言葉に聡さんが杏樹から手を離し、もう一度既にボロボロな男を見る。

ミナト、それは杏樹が大事に想っていた人の名前だろう。

聡さんもそれを聞いて杏樹と同様に殺意が湧くのだろうか。

私は聡さんの反応が怖かった。