再び、光が差す-again-〈下〉

「お前の気持ちなんてどうでもいい」


だけど私なんかがどんなに説得しても、杏樹の殺意は消えることは無かった。

杏樹はその男に一歩一歩近付く。

何か言わなきゃ…何か…


「杏樹!」


その時、杏樹の名を誰かが呼ぶ。

聞き覚えのある声に私は扉の方に視線を向けると、息を乱した聡さんが立っていた。


「やっと見つけたぞ」


聡さんは部屋にズカズカ入って来ると、背中を向けたままの杏樹の肩を掴んだ。

杏樹がゆっくりと後ろを振り返った瞬間、聡さんが思いっきり杏樹の頬を殴る。

杏樹は突然の衝撃に耐えられず、床に叩き付けられるように尻もちをつく。