再び、光が差す-again-〈下〉

「あの場所に私が残って、杏樹が来て二人が逃げたって知った時私の立場はどうなるのよ!」

「自分のことばっかりだ、この女」

「聞こえてるわよ、年上には敬いなさいよ」

「私あんたのせいで死ぬほど怖い思いしたんだからね、むしろ土下座して謝るべきでしょ」

「男に触られたくらいで騒ぎすぎなのよ、処女なの?」

「気持ち悪い質問しないでくれる、吐き気がする」


菜穂は桜と喧嘩するほどには元気になっていて、私は少し安堵する。

まぁ、今もまだ私の手を握って離さないのを見ると空元気だってことは分かる。

だけど今は静かにして欲しい。

私は後ろを振り返り、菜穂と桜の口を手で押さえると睨みつける。

二人はコクコクと頷きやっと口を閉じる。


「階段がある、上がろう」


長い廊下を歩き奥まで行くと、また一つ階段があった。