再び、光が差す-again-〈下〉

「とりあえずもう一度電話してみろよ」

「あぁ」


だが何度電話しても綺月が出る気配は無い。

菜穂にも電話してみるが綺月と同様出なかった。

杏樹が二人を連れ去ったのか?なんのために?

なぜAgainメンバーではない二人なんだ?

考える度にいくつもの疑問が生まれ、それは全て杏樹にしか分からなかった。

その時、助言を受けるように俺の携帯が鳴る。


「綺月だ」

「え?」


着信元は綺月からだった。

カオルは急いで電話に出ると、海斗と雪希も俺の携帯に耳を近付け、漏れる声に耳を澄ます。


「綺月か?今どこにいる?」

「……綺月じゃなくて悪かったな」


電話越しから聞こえる声は綺月では無く、久しく聞いていない声だった。


「…杏樹」


そう口にすると、近くにいた仲間が口を閉じて俺を見る。

それは徐々に伝染していき、勝手にこの場が静まり返る。