私立 夏浦高等学校。

この学校は、楽しい毎日が過ごせるという売り文句で有名だ。

まぁ、私もその売り文句に買われた1人なんだけど…笑
そう、私、一ノ瀬 和心 (いちのせ なごみ)は、この度夏浦高等学校に入学致します!!
 なんで入学したかって?楽しそうなのと制服が可愛いからだよ!今思うとバカみたいな動機だけどね笑でもね?卒業生からの反応もいいし、茶色がベースとなった制服も私の好み。この学校に絶対行く!って思ったんだ。まあ、この学校は東京にあるから、私は地元の千葉県から来たんけどねっ!この学校は全寮制だから家も用意せずに済んだってわけ!


さて、今日はその夏浦高等学校の入学式である。

学校の校門に着くと、桜の木が並んだ道がみえる。これもこの学校の売りなのだ。これでもかという程に続く桜の道。そしてそこには新入生であろう人々が沢山いた。

「はぁぁー!やっと高校生活が始まるのかぁ。ね!高校生になったから、意外と私モテちゃう?」

「それはない。」

と、私の言葉を一刀両断したのは、私の大親友の野坂美琴だ。美琴は綺麗な黒い髪をしていて、よく高いところでポニーテールにしている。なんでいつもポニーテールなの?と聞くと、楽だからって答えるんだよねぇ。下ろしてるのも可愛いから下ろして欲しいんだけどね!

「おぉーい!美琴ー!和心ー!」

「うげ...」

なんで、宗介が...

「なんで置いてくんだよ〜!一緒に行こうって言ったじゃんか!」

「うるさぁい!!朝から宗介の声聞いてると頭痛くなんのよ!あっちいって!」

私とこう話しているのは、幼なじみの山中宗介。

「うわぁ〜心が痛いーーー俺は幼なじみに話しかけただけだってのに、なぁ?廉?」

「えっ!廉!いつの間に!」

「うわっ、ひでぇ、俺も心が...」

でねでね!美琴のお母さんと、お父さん、私のお母さんとお父さんが、高校生時代に仲が良くて、お母さん同士、お父さん同士も仲良かったことから家を近くにしたんだって!
そして!この夏浦高等学校は、お母さん達の母校!
お母さん達が出会った場所で私も恋愛出来たらいいなってずっと思ってたの!








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「はぁ、はぁ。間に合ってよかったぁー!」

「和心のせいで疲れたー」

「ごめんって~」


ザワザワザワ

今私達は体育感にいる。
クラス発表はどうだったかって?


それはねぇ、美琴と同じクラスだったよ!

美琴も照れながらだけど喜んでた!

それはさておき、もう入学式!
私と美琴は、私達のクラスである1ーAの席へ向かった。

私が席について少しすると、席に着いてください。というアナウンスが流れ、入学式がはじまった。

いやぁ〜こういう式とか苦手なんだよなぁ。話が長くて眠くなるし...

《新入生代表、来栖 奏斗》

わー綺麗な名前。ちらっと壇上を見るとそこには美しい顔の少年が。

おいおい...めちゃくちゃイケメンやないかい

黒いけど、目に少しかかるほどの七三分け、ここからでも分かる綺麗な目鼻立ち。

相当なイケメンや...千葉にもこんなのいなかったわ


ていうか...どこかで見たことあるような顔だなぁ


あっ、話し終わった

その人は、礼をした後くるっと回って歩き、壇上から降りた。

バチッ

その何とか君と少しだけ目が合った...気がした。
へへへ自意識過剰かな?笑