はっと目が覚めて、あたりを見回す。いつのまにか電車には俺と水穂の2人だけ。
「次はー終点、終点。大和山駅ー。」
遠くにアナウンスの声が聞こえる。
そういえば、ああいう過去の夢見たの久しぶりだな。
楽しかったのにな、演劇。
−誰よりも好きだった。練習も小物作りもみんなが嫌がる筋トレだって楽しくて。
早く舞台で演技したいって憧れた。
だから誰よりも頑張った。努力した、
…つもりだった。
俺は、選ばれなかった。
脇役にすらさせてもらえなかった。
理由なんて分かってる。俺よりも上手い子たちがいっぱいいた。
でも、分かっていても認めたくなくて、自分の出ないその劇を見たくなくて。そうしたら本番の日、丁度熱が出て。
…結局俺は、その日に演劇をやめた–
「次はー終点、終点。大和山駅ー。」
遠くにアナウンスの声が聞こえる。
そういえば、ああいう過去の夢見たの久しぶりだな。
楽しかったのにな、演劇。
−誰よりも好きだった。練習も小物作りもみんなが嫌がる筋トレだって楽しくて。
早く舞台で演技したいって憧れた。
だから誰よりも頑張った。努力した、
…つもりだった。
俺は、選ばれなかった。
脇役にすらさせてもらえなかった。
理由なんて分かってる。俺よりも上手い子たちがいっぱいいた。
でも、分かっていても認めたくなくて、自分の出ないその劇を見たくなくて。そうしたら本番の日、丁度熱が出て。
…結局俺は、その日に演劇をやめた–
