かみさまがそういうと、ぱっと霧が晴れた。
きょろきょろと見渡す。2人して興味津々だ。

きれいに並ぶ建物。
見たことのない、でも、とても可愛い植物。

足元には霧のようなものがまだ残っているが、だんだん薄れていくそれの隙間から、地面が見える。

地面は普通の土っぽい。

だが、俺は見つけた。大きいわたがしのかけらみたいなものがいっぱいあるのを。

見ていると、1人の子供がそこにぴょんっと飛び乗った。進み出すわたがし。
なるほど、車みたいな感じか。すごい。

「え、観光して行っていいんですか!?」
水穂がやったー!と飛び上がって喜んでいる。
「生都、一緒に行こ!」
「ふふっ。いいよ。い」
腕を引っ張られる。そこには、真面目な顔をしたチャイルさん。
「生都、話したいことがあるの。来てくれる?」