「あなたの使命はー」
そうか。俺は。
俺はそのために生まれてきたのか。
でも、俺は。
いや、頑張ってみよう。…久しぶりに


隣の水穂もスッキリとしたような明るい顔をしている。

良かった。


また霧が濃くなる。

濃くなって、


また、周りが見えにくく…

みえにくく、


ならない。

一瞬だけ濃くなった霧は、でもすぐに薄くなっていく。

「え、なんで、」
水穂と顔を見合わせる。

さっき見えなかったものがだんだん見えてくる。

「すごい!」
嬉しそうな水穂。

驚いたように目を丸くしていたカミサマがふわっと笑った。
「こんなことは初めてだ。あなたたちはすごいね。なにか、不思議な力を持っている気がする。特別だよ。みておいで。」