記憶喪失のお姫様は冒険者になりました

そんなやり方ばかりをしていた。
「手を上げろ!」
騎士達は剣を私にずいっと近づけた。
「ふぅ……」
「ミホ…逃げろ!」
私はクロさんの方を見た。
クロさんは逃げろと訴えている。
でもね、クロさん。
私は……貴方には生きていて欲しいんです。
私はすぅっと息を大きく吸い込みーー。
「剣をおさめ、その者達を解放しなさい!」
「たかが冒険者のくせに……!」
今にも私に斬りかかろうとする騎士の剣を私は剣でながした。
「私はたかが"冒険者"ではない。私は……Change shape」
そう唱えると桃色の髪と瞳は、金色の髪になり、桃色の瞳に変化した。
そして驚いている騎士達の方を見て。
「私の名はシュティーナ・ウル・キャベン!この国の第1皇女である!王族に剣を向け、並びに命令無視……これは死に値するわよ。今なら目を瞑りましょう。剣をおさめ、その者達を解放しなさい」
そう言うと、騎士達は剣をおさめた。
そしてクロさん達を解放した。