「この匂い好きだな」

「あんまり近付くな」




ヒートかもしれないなんて言うと意識されるかもしれないし

こいつはフェロモンが抑えられないタイプ

俺も漆原のフェロモンに充てられておかしくなるかもしれないし





なんて色々考えてるのに

こいつと来たら





「はー落ち着く」

「離せ馬鹿」





俺を抱き締めてそのまま席に座る



ガッチリホールドされて逃げられねぇ







「今日もストーカーされてんの?」

「真緒助けて」

「仲が良よろしいことで」

「真緒!!」










真緒にもクラスメイトにもこれが見慣れた光景になりつつ

誰も漆原のことを止めない