「私ね、るなくんの番が月愛くんだったら嬉しいよ」
「永奈、月愛のこと好きだもんね」
「好きだよ。だってるなくんのこと大事にしてくれるから」
永奈の目から見ても月愛が俺を大事にしていることが分かる
俺自身もそれは感じる
だけど、こんな勢いだけで番になって後悔する
アルファは他にも番が持てるんだ
俺達が番だと知らなければいつか番候補と出会った時すんなり乗り換えられるだろ
月愛は何だかんだ責任を感じるタイプだ
俺のこと薬のせいとはいえ無理矢理噛み付いたこと一生後悔して傍に居ようとするだろう
それだけは阻止したい
あいつにはあいつの人生があるんだ
俺が邪魔してはいけない



