「る……なくん?番って?」
「違う……番なんて居ないから」
「月愛くんなの?」
「違う!!」
永奈に怒鳴ったことなんて一度も無い
俺の声に驚き何も言わなくなった永奈
「永奈……」
もう永奈さえ助かればどうでもいい
「お前達の要求は全て飲むから……永奈を開放してくれ」
「やっと素直になったか」
そのまま男が俺の服に手をかけたその時
「春永!!」
何でお前が来るんだよ
「月愛くん!!るなくんを助けてっ」
そこから記憶が曖昧だった
気が付けば月愛に抱き締められていた
「永奈は……?」
「大丈夫…それより春永は?」
「平気……離して」
「嫌だ…」
ヒート状態の俺のフェロモンは
抑制剤を服用している月愛にとって身体に負担がかかる



