みんなの視線が陸くんの席の方へ向けられた
「そうなんだ、昨日決めたから、ごめんね」
陸くんが答えるのが聞こえた
やっぱり昨日のは嘘じゃないんだ…本当に私、陸くんに誘われたんだ…
隣を見ると音もしっかりと陸くんたちの会話が聞こえたみたい
「雛、本当なんだね…すごいじゃん!やったね!」
音が私の手をとり嬉しそうに微笑んだ
やっと理解できたみたい
「すごいんだけど…なんだかうまくいきすぎてこの後何ありそうで怖いよ…」
いいことが立て続けにあると悪いことが起こりそうで怖いよ…
「これで、陸くんと一緒にいけるね!」
ちょっと!音!
「だめだよ!しっ!」
私は急いで手で音の口を塞いだ
周りを見渡したけど私たちの会話を聞いていた子はいなかったみたい
よかった…
「ん〜!ん〜」
「あっ、ごめん」
私は音の口から自分の手をどかした

