そろそろ助け舟を出そうと、二人の間に体をねじ込んだ。






「あはは。違いますよ。私と、あと私の妹はこれから島津くんの家で家政婦としてお世話になるんです。そろそろ家に帰らないと妹が心配なので、失礼しますね」




「あっ! もうこんな時間⁉ やばいよ、課題のレポート全然手ぇ付けてないんだった! 陽くんも誠ちゃんも、またねっ!」




「あ、うん……」






ビュンっと効果音でもつきそうな去り方だ。









「……なんか、嵐みたいな人だね」



ぼそりと呟く。








島津くんの様子を伺うと、鞠亜さんが去った方向を切なげに見つめていて。






……そんな顔をするくらいなら、私の事なんて放っておいて、二人で話していたらよかったのに。






私こそ、邪魔だったな。