島津くんしっかりしてください

うわ……広。






おまけに壁もフローリングも傷一つなくて、家具も新品同様にぴかぴかだ。






こんな部屋に寝泊まりしていいのかと、少し不安になる。









いや、本当に。






「……どう、かな。気に入ってくれた?」



「えっ、あ……」






ドアを開けた状態で立ち尽くす私の背後から、島津くんが声をかける。






「……うん、すごいね。気に入りすぎて見とれちゃった」






微笑むと島津くんはほっと息を吐いて、柔らかに笑いを返す。






「それはよかった。あ、俺の部屋真見さんのへの隣だから何かあったら言ってね」



「うん、ありがとう」






そこで島津くんとは一度分かれて、さっそく荷解きを始める。






しっかりチェックしたおかげで、忘れ物はゼロだ。






それでも半年分の荷物を片付けるのはなかなか手間取ってしまって、作業が終わったころにはもう空はすっかりと赤みがかっていた。






もうすでに洋子さんは出かけたようで、一階のリビングには島津くんしかいなかった。