島津くんしっかりしてください

「……あら? あなた、どうしたの? もう表彰式始まってるわよ?」



「……っぇ、」









ガラッと背後で突如に響いた扉が開く音。






ぺたんと座り込んだまま首を後ろへまわしてみれば、不思議そうな表情をした保健室の先生の、丸い瞳と目があった。






目を見開いて何も言うことが出来ない私に、彼女はますます目を丸くして首を傾げる。











「どうかした?」



「……っ」



「あなた……顔が真っ青よ。体調でも悪いの? ベッド使う?」



「ぃ、ぇ……大丈夫、です」









ふわふわと立ち上がって歩き出した私を、そう?と訝しみながら見送る先生。







だけど、私はろくに笑顔も作れなかった。









顔が強張るとか、引き攣るとか、そんなのじゃなくて。






魂丸ごと体から抜けてしまったような。



自分の身体が、自分のものじゃないみたいな。









そんな感覚。