島津くんしっかりしてください

どくんと心臓を鷲掴みにされたような感覚。










ああ、だめだ。








目を背けたいのに、視線が縫い留められたように動いてくれない。

















……い、やだ。



嫌だ嫌だ嫌だ










……っこ、わい……。









奥歯を打ち鳴らし、短い呼吸を繰り返すことしかできなくて。









見つめ合ったまま、どれだけ時間が過ぎただろうか。












先輩が音もなく立ち上がって、こちらに笑顔を向けた。
















「……俺、もう行くね。誠ちゃんお大事に」




「……っぁ、」













ひりひりと、喉の奥が痛い。







寒くて、痛くて、震えが止まらない。

















……だけど、本当に辛いのは先輩で。





張り付けた笑顔で隠した辛さは、私がよくわかっているのに。