島津くんしっかりしてください

下げていた頭を上げた瞬間、先輩が焦ったように声を発した



















「ちょ……待って! こっち見ないで!」



「え?」






といわれても、人間は声をかけられたらその方向を見てしまうもの。
















いまだに座り込んだままの先輩に視線をやって……目を、見開いた。
















「……………………え?」




「…………」
































右の瞳の色が、変わっていた。






先輩の手のひらには、黒い半透明のものが乗っていて、おそらく今まではカラーコンタクトを使っていたのだろうと予想できる。



















……問題は、そこじゃない。
















取り繕う様子もなく、丸く見開かれたその瞳。


















その瞳は……………















































深海を覗き込んだような、深い群青。