島津くんしっかりしてください

今度こそ退こうと体を動かす。








すると、先輩が「痛っ」と小さく声を上げた。










どうやら私の髪が目に入ってしまったらしい。












慌てて先輩の上から飛び降り、瞳に瑕がついていないか確認しようとする。






頬を両手で包み込んで、先輩の瞳をじっと覗き込んでみた。








恐らく右目。







……うん、涙で潤んではいるけど、傷はついていなそうだ。








幾分安心して、ほっと肩を撫で下ろす。









「本当にすみません、先輩……なんと謝罪すればいいのか……」




「……」




「お、怒っていても本当に仕方ないと思うので、ぜひ、言いたい放題にぶつけて頂ければと……」




「……」



「…………」



「……………」




「せん、ぱい?」






なかなか返事が来なくて、まさかそれほどまでに激怒させてしまったのかと、胃のあたりがきゅっと引き締まる。