島津くんしっかりしてください

目元に手を伸ばして、赤く色づく目じりをすっと撫でた。












「目、腫れてるよ。クマもできてる」





「っぇ、さ、真見さ……」




「無理しないで。そんな変な顔しないで」




「変な顔……」









島津くんは少しショックを受けたかのような顔をして目を伏せて、それからまた私を見つめた。










「……そんなにわかりやすい?」



「うん。私の前で作り笑いをするなんて百万年早いよ」




「まじかー」








くすくすって、囁くみたいに掠れた笑い声。











張り付けられた笑顔が歪んで、苦しみに塗りつぶされていく。












「俺さ、鞠姉に振られたんだ。って言わなくても知ってるかもしれないけど」




「……うん」






とっくに知ってたよ。









島津くん、わかりやすいから。









小さく頷くと、島津くんは苦笑いを漏らす。