───そんな風に思われてたんだ・・・。

特に悲しいとは思わなかった。名前のことは自分でもそう思っていたし。ただクラス内で空気のような存在だと思っていた自分に彼女達のようなクラスの中心グループからそこまでの関心が向けられていたことに驚いた。

私は自分の意志で空気になろうとしていた。目立たないようにはみ出さないように誰ともぶつからないようにやり過ごしてきたのに、ついにやってしまった。今まで築いてきた集団の中での自分の立ち位置が崩れていき底なし穴に落ちていくような感覚に陥る。