「お風呂に行こうかな・・・。」

ひとり言っぽい感じで小橋さんに知らせて荷物を引き寄せると、彼女も自分の荷物をごそごそし始める。お風呂に行くのだろうか。一緒に行くにせよ脱衣所に着いたら離れた棚に荷物を置いて離れた場所で洗いそれぞれのタイミングで戻ってくればいいだろう。

私の着替えは無地のエコバッグに入っていた。一方小橋さんは風呂敷包みを出してきた。

「わ、かわいい・・・。」

思わず声が出てしまう。風呂敷には渋いデザインしかないと思っていたけれど、パステルカラーで水彩タッチの可愛いらしい風呂敷だった。