岳斗くんと過ごした甘い夜 (短)


ピトッ



「ひゃあ!」



冷たい感覚が、首から全身を駆け巡る。背筋がシャキンと伸びて、思わず前に飛び跳ねた。



「わ、っとっと!」



飛び跳ねたはいいけど着地に失敗しそうになる。

前に転んでしまう私の手を、パシッと大きな手が掴んだ。



「!」



心臓がバクバクする。

だけど、振り向きたい。

恐る恐る体の向きを変える。

すると、そこには――



「はぁ、はぁ……これ」



私があの時選んでいたイチゴジュースを手に持ったがっくんが、息を切らせて立っていた。



「がっくん……」



私がそう呼んだのを皮切りに、がっくんはその場にしゃがんだ。

続いて私もしゃがみ込む。

校門の前に二人、怪しく座る男と女。

口を開いたのは、ほぼ同時だった。