岳斗くんと過ごした甘い夜 (短)


走って走って、がっくんの笑顔を思い出しながら、ずっと走った。

がっくんの髪の毛を触ったことも、手を繋いだことも、抱きしめ合ったこともキスしたことも……全部全部、こんなにリアルに覚えている。

夢だけど、ただの夢で終わらせたくない――!



「着いた……」



ずっと走ったからか、息は切れて思わず膝に手をつく。



「はぁ、はぁ……っ」



汗が落ちる。昨日の夜にがっくんと行ったコンビニのことを思い出した。

確かがっくんは、炭酸のジュースを買っていた。

二本いいよ、と言った私の言葉に甘えて、二本目をとろうとした時に、私が言ったんだ。


『がっくん、これ飲んでみたい!』


それは新発売の甘いイチゴジュースだった。

こんなもの夏には不向きだと一蹴したがっくんは、結局別の炭酸ジュースを選んだ。



「こんなにハッキリ覚えているのに、全部、夢だったなんて……」



汗が首を這う。

だけど、次の瞬間――