岳斗くんと過ごした甘い夜 (短)






朝、目が覚める。

下からトントントンと包丁の音がした。



「がっくん……?」



私の横にがっくんはどこにもいない。

じゃあがっくんが包丁を使って、何かを作ってくれてるってこと?



「それはそれで、怖い……」



恐る恐る、一階に降りる。

だけど、そこにいたのはがっくんではなかった。



「あら、春陽おはよう」

「お、お母さん?あれ、がっくんは?」

「がっくん?誰よそれ、どんな夢見てたの?」

「え、だって……お母さんいつ帰ってたの?」



するとお母さんは持っていた包丁を置いて、私と目を合わせた。



「20時頃よ。なのにあなたときたら、もう寝ちゃってるんだもん。どこか調子が悪いのかと思ってビックリしちゃった」

「20時……?」



え、だって、がっくんとコンビニに言ったのは21時だったはず……。