エレベーターから始まる恋

「そ、そんなことないですよ!お腹空きすぎてぐったりしていたんです!」

誤魔化すが、鈴木さんはまるで納得していませんと言うかのように首を振った。

「嘘おっしゃい。私知っているのよ?最近よくそんな表情しているわ」

今日の鈴木さんはごまかしが効かないようだ。
でも、あれやこれやを全て話すわけにもいかない。

「これだけ言っておくわ。恭ちゃんはずっと前から雅ちゃんにぞっこんだったのよ?だから安心していいと思うわ」

「…へ?」

ぽかんと口が開く。鈴木さんは満面の笑みで頷いた。

「あの…どうして?」

「ずっと二人のこと見ていたもの。何も聞かなくてもわかるわ」

どうしてだろう。郡司さんから真実を聞くまでは、鈴木さんはごく普通の掃除のおばちゃんで、私の良き相談相手だった。
だけど、全てを知った上でこの反応を見てみると、私と郡司さんを引き合わせてくれた神様のように思える。

ふと気になり、聞いてみた。