◇貴方は俺だけの【極上】シュガー◇

俺が入口から一番近い3人掛けのソファーに座って待っていると、風音君はトレイに乗せ、見るからに冷えたグラスを持ってきた。

「どうぞ。」

「ありがとうございます。」

「それと、バッグ。こちらでお間違えないですか?中、確認してみて下さい。」

「これです!ありがとうございます!」

「無事に戻って良かったです。」

「ああー、本当にありがとうございます。何かお礼をさせて下さい!」

「お礼だなんて、気にしないで下さい。」

「それじゃあ、俺の気がすみません。何でも言って下さい!」

「な、んでも…」

「?」

テーブル越しに俺の前に立つ風音君は、下を向き考えているようだった。

店の利益に貢献出来るよう一週間連続で来店だってするし、会社の奴らに片っ端から声掛けて連れてくることも出来る。本当は、この秘密の花園を教えたくはないが、致し方ない。

それか、このカフェに合った宣伝方法の無料相談でも構わないぞ!
俺クラスになれば、お得意様から引っ張りだこだが、納得いくまで付き合おう!