光にぃはうつ向いてフッと笑った。 『本当ごめん。もう何処にも行かないから』 甘い囁きと同時に突然抱きしめられて驚きで溢れていた涙は止まる。 「ちょっ…光にぃ」 『泣いた罸だ。黙ってろ』 そう切なく呟く声は優しかった。 外からは―――… 夏の暑さが立ち込めてやりきれない切なさに息苦しくて胸を痛める。