月下の恋人…missing




リビングへ降りて時計を見ると12時を回っていて、光にぃはもうすでに出掛けた後だった。




今日はライブ最終日



あ――ぁ………



今なら素直に頑張ってねって言えそうだったのになぁ。



私ってタイミング悪っ…




ため息をついて、ぐったりとソファーに沈みこむ。





「………ん?」





目の前のダイニングテーブルに、美味しそうな朝食とメモが見えた。



そう言えば、静まり帰った橘家には、人の気配が無く、光彦ママに会っていない。



(どうしたんだろ?)


テーブルに近づいて、おもむろにメモを読み進める。



「なになに……」