タケシは、原色のパーカーにダボダボのカーゴパンツ。
頭には、メジャーリーグのベースボールキャップが定番で
対照的な俺達は今
理由があってお互いの洋服が入れ替わっている。
一か八か――――
空港まで走ろうと思ったあの時は、全く余裕がなくて
こんなんで変装にもならないであろう甘さだけど
帽子を深くかぶった俺は意外にも、ぜんぜん気づかれなかった。
「あのね、タケシさんに色々聞いちゃった。」
『色々って何?』
「秘密っ!」
楽しそうに俺の腕に絡み付くまゆの笑顔に小さな罪悪感は吹き飛んで、ゆっくりと明かりの方へと向かった。

