受け皿のないはずだった涙は、大きな手の平で受け止められて溢れては消える。 悲鳴に近い大きな歓声が上がって クシャッと私の髪を撫でて、淋し気な笑顔を浮かべた光にぃは立ち上がってステージの中央へ戻って行った。 『ちょっと何今の――っ!!ラッキーだよ!まゆ!演出かなぁ。 この曲あんまりライブで歌わないから解んないけど。 いいなぁ――まゆ!』