月下の恋人…missing





『だろ?』




視線を反らしてタバコの煙を飛ばした。



まゆに逢って浮わついていた気持は




瑠美の名前で一瞬にして現実に引き戻されて影を落とす。





『なぁタケシ。お前以外に、もう一人知ってる奴がいる』



「えっ…誰ですか?」





『楠 瑠美――――』





表情から不穏な空気を読み取ったのか、タケシは深刻な顔でじっと俺を見つめていた。