私を見て、私を愛して

「ママは食べないの?」

「ともくんのうどんが残るから大丈夫。」

友也はまだ1人分を食べきれない。

お子様セットがあればいいのだが、うどん屋さんには大人の1人前しか売っていなかった。

「ともくんおなかいっぱい。」

そう言って友也は食器を置いた。

ごはんを食べ終えて、遊びたそうに足をぶらぶらと揺らしている。

ヒーローショーの時間に間に合うように、ゆか子は急いで残ったうどんを食べる。

うどんは友也が食べる間にたっぷり汁を吸って、すっかり伸びていた。

ゆか子は、たまには熱々の料理が食べたいと思った。