私を見て、私を愛して

お会計を済ませ、ゆか子は美味しそうに湯気を立てているうどんを運ぶ。

友也はゆか子の足元をちょこちょこついてくる。

お腹が空いているため、どこかに走り出すこともなさそうだ。

席について、洋樹に声をかけた。

「洋樹さん、好きなもの食べていいよ。」

「うん、買ってくる。」

洋樹が財布を持って席を立つ。

ゆか子は取り分けようの小皿にうどんを入れ、友也の前に置いた。

友也は温かいうどんにふーふーと息を吹きかけている。

洋樹が戻ってくる。

手にはラーメンの乗ったおぼんを持っていた。

席に座った洋樹は、ズルズルと美味しそうな音を立てながら、熱々のラーメンを啜る。

ゆか子は隣に座る友也がうどんをこぼしていたので、うどんを拾い、友也の口をおしぼりで拭った。

懸命にうどんを食べる友也は、机にもこぼしてしまっていた。

ゆか子が机を綺麗にしていると、ラーメンを食べ終えた洋樹がゆか子を見た。