梨絵は毎月、決まった日にくるので、開封されていないものは、喜々良のものと言う事になる。

「あ、ごめん!
あったの、忘れてた!」

梨絵はそれが喜々良のものだと、佑典には言わず、笑って誤魔化した。

「もうっ!
安いからってすぐ買ってくるからぁ、梨絵は」

「ごめんごめん」

用事が済んだので、部屋に戻ろうとした佑典の手を掴み、

「あんたさ、避妊してる?」

真顔で佑典に問う。

「は?当然だろ。
避妊をしない男は、挨拶をしない男と一緒」

「さすがわたしの息子」

佑典を抱きしめた。

「…ちょっ、止めろよ」

佑典が梨絵を押しのけた。