喜々良(ききら)と佑典(ゆうすけ)が付き合って1年と半年が過ぎた。

ある日、梨絵(りえ)は薬局で、セールになっていた生理用品を買って来た。

「佑典~?佑典いないの~?」

梨絵が佑典を呼ぶと、気だるそうに佑典はやって来た。

「これ、トイレの上の棚に置いてくれる?」

買って来たばかりの生理用品を、佑典に渡す。

「…いつも思うけど、そういう事、男に頼むなよ」

佑典はあきれている。

「あんた、背が高いんだもん」

佑典は、納得いかないと言うような表情を浮かべながらも、トイレの上の棚に手を伸ばす。

「…あれ?
なあ、まだあるみたいだけど」

「え?」

「ほら」

佑典が梨絵に、まだ開封されていない生理用品を見せた。