朝7時30分、

「健悟(けんご)~、起きてよ~!」

中学3年生の天月 喜々良(あまつき ききら)は、幼なじみの見置(みおき) 健悟を起こしていた。

「きー、いつも来るの早くない?」

「だって健悟、起きるのに時間掛かるんだもん!」

「そんな事ないよ!
俺だって本気出せば早起き出来るんだぜ」

「あー、はいはい」

「なんだよ、もっと真剣に聞けよ~!」

文句を言いながらも、健悟はベッドから起きて、着替えを始めた。

だが、喜々良は気にしない。

健悟を今まで異性と見た事がないのだ、残念な事に。