‐喜々良は佑典に抱えられ、佑典の家に入った。

梨絵は喜々良の額に手をあてる。

「熱っ!
佑典、とりあえず、喜々良ちゃんを寝かせてあげて」

「わかった」

佑典が、布団の上に喜々良を寝かす。

「もう何も心配しなくていいからね」

梨絵は優しく、喜々良を抱きしめた。

「今日から、わたしたちが喜々良ちゃんの家族だからね、何も遠慮する事なんてないんだよ」

その、ぬくもりに触れたのは、何年ぶりだろう…?

喜々良は安心したように、梨絵の腕の中で眠りについた‐。