食事が終わると、喜々良の自宅に車で向かった。

家が近くなると、顔色が悪くなる喜々良に、佑典は喜々良を抱き寄せた。

「着いたよ!」

喜々良と佑典も降りて、喜々良の家に入る。

「よく帰って来たわね」

嫌そうな顔で、まゆみが言う。

その瞬間、

パンッ!!

乾いた音が響いた。

「何するのよ!」

まゆみは梨絵を睨む。

「あんたみたいなのが母親なんて信じられない。
喜々良ちゃんはわたしが引き取ります」

「好きにすれば?」

まゆみは最後まで、喜々良を見なかった。

寂しいな⋯。

そう思った瞬間、

「梨絵!
ききちゃんが⋯!」

喜々良が倒れた。