「なぁ東、今日色鉛筆持ってる?」
「持ってるよ!」
あ、東ってのは私ね?東花奈。それがわたしの名前。
今話しかけられたのは、後ろの席の小谷涼太くん。
「ごめ、貸してくんね?」
「良いよ!はいっ」
「まじ助かる。ありがとっ」
小谷くんは、とっても気さくな男の子で。
女の子の友達とは違った、妙な親近感を持たせてくれる。
「なーに話してたの?」
「ん?色鉛筆貸してって言われただけだよ?」
いつから見ていたのか、前の席に口野君が座る
「本当にあなたはよくモテるね」
「…なんで?特に持ててるきはしないんだけど、」
「自覚なし?まず俺だし、涼太もそうじゃん?颯だって花奈のこと好きなのは変わりないだろうし」
「そんな訳無いじゃん〜。」
口野君には、モテてると言うか好きと言われているだけというか…
まだ結さんとちゃんと別れてないんだよね?
だったら私はいつまで待てばいいの?
なんて言いたいことは最近山ほど出てきてしまう。
そんなの怖くて言えないけど…
…モテている事が事実だと言われたとして、
私が今、誰かの恋人になれていないのも事実である。
モテるだけじゃ、何も嬉しくなかった。



