灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

「何にやけてるんだ、そんなにサイエンスに興味があったのか、あかねは」

 そう突っ込まれて「うん、ちょっと面白いと思うな」と返事をして、しおんにそっと肩を寄せる。

 するとしおんはあかねの頭をくしゃっと撫でたあと、すっくと立ち上がり今度は机の上の本棚に手をかけた。取り出したのは一枚の世界地図。

「実は地震で説明のつかない断層っていうのが世界中で見つかっていて、それらに共通するのは鉄分を多く含むということだ。つまり強力な磁場の発生によって地面が断裂したと考えられている。その場所は、ここと、ここと、ここ……」

 解説しながら赤いペンで点を打っていく。地図の全体像を見渡すと、それは南アフリカ、特にブラジルを中心に広がっていた。

「ああ、しおんくんのいいたいことがやっとつながったよ。つまりいつかよくわからないけれど昔、なんらかの原因で日本の反対側に強力な磁場が発生した。そのせいで今になって地球の内核はあらぬ方向にずれて重心が狂い、結果として自転が遅くなったっていうことなのね」