灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 そのまっすぐな眼差しにあかねは吸い込まれそうになる。見つめられて胸が早鐘を打つ。ああ、しおんくんはごく自然にあたしの胸の中に手を差し伸べてくる。すごくこそばゆくて、すごく心地よくて、すごく温かい。

 それからしおんは視線を空に戻し、東北東の彼方を指さした。

「見てごらん」

 目を向けると地平線がさらに眩しい輝きを放っていた。雲の隙間から光線が放射状に空に広がり、扇子のような模様を雲の上に描き出している。

「うわぁ、綺麗……」

「これ、『天使の椅子』っていうんだってさ」

「へー、しおんくんって意外とロマンチストなんだね。あたしもこの風景、大好き。しおんくん、連れてきてくれてありがと。残り少ないけど、一生、忘れないよ」

 それを聞いてしおんはぱっと明るい表情になり、あかねを指さす。

「そう、それだよ、それ!」

「それ?」

「そこがきみのすばらしいところなんだ」

「えっ……? いきなり何よ」

「キザなことをいうとさ、皆大抵、こいつ変な奴だってドン引きしたり、中二病だって馬鹿にしたりするんだ。自分や他人が感じた気持ちに正面から向きあっていないんだ。